妊娠に伴う腰痛の原因と対策
妊娠すると腰痛に悩まされることが多いです。中には、妊娠してから産後もずっと腰痛を抱える人も…。
苦しい腰痛にならないために、また少しでも軽減するために、腰痛になる原因と対策をまとめてみました。
妊娠による腰痛パターン1)後部骨盤痛・仙腸関節痛
片側の足や腰が痛い場合、何か動作をしたときに痛みを伴う場合などに多いのが、後部骨盤痛や仙腸関節痛と呼ばれる腰痛です。
●原因
骨盤の左右に大きく広がる「腸骨」と、背骨につながる中央の骨「仙骨」の間の部分に不具合が生じることが原因です。
妊娠ホルモン「リラクシン」が分泌されることにより、靭帯が広がることや、出産前の体重や姿勢の変化、子宮が大きくなり骨盤周りの腹筋が引き伸ばされて弱まることなど、妊娠にかかわる原因も多く挙げられています。
●対策
安静にする・腰痛用のベルトを締めることによって改善されることもあります。
妊娠による腰痛パターン2)恥骨離開・恥骨結合機能不全
立ち上がった時や階段の上り下り、歩くときなどに下腹部や足の付け根に痛みを伴う場合に多いのが、恥骨離開や恥骨結合機能不全。と呼ばれる腰痛です。
●原因
出産に向けて、骨盤は大きく広がっていきます。それに伴い左右の恥骨の間の関節が緩みすぎ、ぐらぐらする状態になったり、また産後に恥骨のバランスが崩れてしまうことがあります。そんな状態を、恥骨離開・恥骨結合機能不全と言います。早い人では妊娠中期ごろから始まり、日を追うごとに悪化します。また、出産の際に恥骨のバランスにゆがみが生じ、出産後から発症する場合もあります。
●対策
股を開く動作を避けたり、低い位置(股の高さ)で細めの骨盤ベルトを締めることによって改善する場合があります。
妊娠による腰痛パターン3)仙骨や腰椎の痛み(腰痛)
そのほかに、背中の腰のへこんでいる部分を中心に痛むことがあります。痛む部分は、背骨の下の方、仙骨や腰椎と呼ばれる部分です。
●原因
妊娠に伴いおなかが大きくなることで、バランスを取るために腰をより湾曲させてしまう姿勢の崩れが原因で起こります。子宮が大きくなり骨盤周りの腹筋が引き伸ばされて弱まることでより腰に負担がかかることも一因と言われています。
●対策
妊婦帯や骨盤ベルトなどで大きくなったおなかを支えることで腰への負担を軽減することができます。
腰痛を感じたら悪化させないことが何よりも大事。早めにできる対策をしていきましょう。
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